闇夜に荘厳な姿、醍醐桜が満開

岡山県の桜名所
醍醐桜 1

樹齢千年といわれる岡山県天然記念物の醍醐(だいご)桜(真庭市別所)が満開となった。夜間はライトアップされ、標高約500メートルの高台に名木が優美な姿を浮かび上がらせている。
 樹種はアズマヒガン。樹高約18メートル、目通り周囲約7メートルで、枝張りは四方へ約20メートルにわたる。鎌倉末期、後醍醐天皇が隠岐に流される際に立ち寄り、称賛したとされる。
 市落合振興局によると、平年(3日)より早く1日に開花。気温の高い日が続き、一気に咲きそろった。今週末まで楽しめるという。
 花付きは例年の半分以下と少なめだが、暗闇に照らし出された一本桜は荘厳なたたずまい。幹や枝の陰影は迫力を醸し、花びらの色が光で反射して枝先をほんのりとピンク色に染め、観光客らが感嘆の声を上げている。
 地元で保護活動に取り組むNPO法人醍醐桜未来プロジェクトの春木基男理事長(59)は「太い幹や枝ぶりから千年の歴史を感じてほしい」としている。
 点灯は開花中の日没から午後9時ごろまで。花の状況は観光テレホンサービス(0867 52 1503)で確認できる。